青く澄んだ瞳に慈愛をたたえ、純白の手足は無垢な魂の現れ
伝説の聖なる猫は、いつもあなたに寄り添い、魂を癒してくれます
その優しさと愛らしさは
誰もが思わず微笑んでしまうほど
Birman は、すべての人に愛を与えてくれる
そんな猫なのです
◆バーマンの特徴◆
<ボディと毛色>
本来、バーマンは大型の猫種に分類されます。
アメリカに初めて輸入された当時はメインクーン程の大きさがあったそうです。
成長は遅く、完全に成長するまでには3年はかかると言われています。
ほとんどの場合メスはオスよりも小さく、体重は3〜4s位、
オスでは4s〜7s近くに及ぶ猫もあります。
大きな身体と手足、頑丈な骨格と太い脚。
その被毛や伝説話などから優雅な印象を受けるバーマンですが、
実はメインクーンやノルウェジアンフォレストキャットなどの
“ワーキングキャット” にも匹敵するたくましさを備えた猫なのです。
バーマンの特徴である4つの白い足は、
前足の部分を「グローブ」、後ろ足の甲側を「ブーツ」裏側を「レース」と呼ばれています。
それぞれの左右のバランス、形などで、ショー・ブリーディング・ペットと
タイプが分かれてしまうこともあります。
顔、耳、脚、尾を彩るポイントカラーは様々です。
ベースカラーはソリッドのシールブラウン。ブルーソリッドも今や代表的なカラーです。
他には、チョコレート、ライラック、レッド、クリーム、トーティなどがあります。
アウトクロスによって作られたリンクスポイントにも上記の各色があります。
詳しくは、「バーマンの毛色について」をご覧ください。
<性格>
もの静かで、忍耐強く、甘えん坊です。人間を信頼し、常に穏やかです。
獣医さんでの診察、シャンプーやドライヤーの時も驚くほど静かです。
もちろんショーマナーもよく、ハンドリングは容易です。
ただし、これはどの猫種にも言えることですが、
血縁の近い猫同士の交配などにより、本来の性格や、ヘッド、ボディなどの
タイプが損なわれてしまっているバーマンが見受けられることも残念ながら事実です。
<グルーミング>
被毛はセミロング〜ロング。季節や発情などの諸条件により大きく分かれます。
去勢・避妊猫では、ペルシャと見違うほどの被毛にもなりますが、
ホールキャット(去勢・避妊していない猫)では、そこまでの毛吹きはなかなか得られません。
余程のロングコートを持つバーマンでない限りは、日頃の手入れは非常に簡単です。
時に「うさぎの毛」とも例えられるサラサラとした毛質は、
もつれることがなく、毛玉もほとんど出来ません。
換毛期はセルフグルーミングによる毛球症を防ぐために毎日、
それ以外は2〜3日おきに金属製のコームでコーミングするだけで十分です。
ただし、バーマンはグルーミングが大好きで、コームを見ると跳んで来ますから、
喜ばせてあげたいがために、暇さえあればコーミングすることにもなり兼ねませんが・・・。
もつれない毛質のため、シャンプー・ドライヤーも、特に神経を使って行う必要はありません。
長毛種の中では最も手入れが楽な猫種であると言えましょう。
◆バーマンの選び方◆
もちろん健康が第一なのは言うまでもありませんが、
そのためには健全な交配から生まれた猫であることが重要な要素となります。
バーマンは自然発生した猫種と言われていますが、
第二次大戦後、生き残った僅かな数のバーマン(一説には一組のオスとメスとも言われています。)
をもとに新たに繁殖された猫種ですから、その当時は近親交配が行われたものと思われます。
近年ではジーンプールが増えて近親交配の必要は無くなりました。
しかし、なかにはカラーパターン(グローブ・レース)を追求するあまり、
たとえ近親であったとしても良いパターンの猫同士を交配させるブリーダーが存在するようです。
スタンダードにあるような完璧なパターンを持つバーマンはあり得ないとも言われていますが、
仮にそのような猫同士を交配させたとしても、
似ても似つかぬパターンを持った子猫が生まれることもあります。
逆に、パターンがあまり良くない親から、良いパターンの子猫が生まれることもあります。
健康な子猫を入手するためには、信頼できるブリーダーを探し、お互いに信頼関係を築き、
血統内容などを説明してもらい、近い血縁での交配が行われていないかを調べることも重要です。
<ショータイプの場合>
グローブ・レースのみならず、
ヘッド・ボディタイプのすべてがスタンダードに近いことが要求されます。
グローブ・レースの形はスタンダードに細かい規定がありますが、それはあくまでも理想です。
現実には左右のバランスが重視されることになります。
バーマンは他の猫種に比べ、スタンダード上の規定が多く、ショータイプのブリーディングは困難です。
これについて近道はありません。
良いタイプの両親から、それに加え、良いパターンを持った子猫が生まれるのを
辛抱強く待つしかないのです。
<ブリーディングタイプの場合>
バーマンにおいては、ショータイプとブリーディングタイプはイコールではありません。
なぜなら、パターンが良くないためにショーで良い成績を残せない、
あるいはショーにエントリーすることを躊躇せざるを得ない
(グローブ・レースなどに減点対象を持っている)猫であっても、
良いパターンの子猫を生むことがあるからです。
しかし、これについては、ローホワイト
(白い部分が低いこと。グローブ・レースなどのいずれかが欠如している場合もこれに含まれる)
の猫のみに言えることであって、ハイホワイト
(グローブがデューパッド、あるいはレースがホックより高い位置まで伸びてしまっているもの)
の猫からは、ハイホワイトの子猫が生まれてしまいます。
これはバーマン特有の白斑遺伝子の性質によるものです。
バーマンの白斑遺伝子は、他の猫種の白斑遺伝子とは異なるものです。
よってブリーディングタイプには、スタンダードに近いタイプと、
ハイホワイトでないことが要求されます。
<ペットタイプの場合>
この場合も、タイプはスタンダードに近くあるべきであると考えます。
バーマンが好きならば、誰もがバーマンらしいバーマンを望むことでしょう。
ペットタイプの場合、カラーパターンよりもタイプを、よりこだわるべきなのです。
たとえグローブやレースが欠けていても、あるいはハイソックスを履いていても、
バーマンであることに変わりはありません。
それよりも気性が荒かったり、骨格が華奢であったりしたならば、それはもうバーマンとは言えません。
あくまでも健康的で、心身共にバランスのとれた猫、それがバーマンなのです。
グローブ、レースについて
望ましいグローブとレース
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望ましいグローブ
第3関節の上を水平に横切っている
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水平ではないライン
貝殻のふちのように見える
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低すぎるホワイト
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決して悪いグローブではないが
白の部分がデューパッドの上までつながってしまっている
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グローブに現れたフリースポット
(アイランド)
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高すぎるホワイト
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(注)パウパッドはグローブの一部とみなされるので、この場合白い部分が他の白い部分とつながっていなくてはならない。
このように白が出てはいけない。
なぜならこの位置は色のついたパウパッドに隣接しているからである
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低いけれども
許される範囲のレース
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望ましくないレース
高すぎるうえにポイントカラーの
アイランドが出てしまっている
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